ピエモンテ州の伝統手打ちパスタ”タヤリン”
"タヤリン"は、北イタリア・ピエモンテ州を代表する伝統的なパスタの一種。新鮮な卵をたっぷり使うのが特徴です。麺は黄色。卵のおかげで柔軟性を得た生地を薄〜く伸ばし、細長く包丁で切って作ります。
イタリア語の「切るTaglioタリオ」の”タリオリーニ”(細長く切ったパスタ)のピエモンテ方言とされていますが、その特徴である薄さを比較すると単純に「翻訳」はできないとも言われます。
カッペッリーニより幅広く、タリアテッレより薄い卵たっぷりの”タヤリン”は、ピエモンテの名産キノコやバター、チーズ、お肉など、ちょっと濃いめのソースがピッタリ。もちろん、名物白トリュフとの相性も抜群です。
誕生は、ランゲとモンフェッラート地方の農家の厨房
”タヤリン”はピエモンテ州のランゲ地方とモンフェッラート地方の農家のキッチンで誕生し、15世紀にはピエモンテ全域に広まりました。
ランゲ地方とモンフェッラート地方は、バローロやバルバレスコ、バルベーラやルケなど、ブドウの名産地でもあり、世界遺産にも認定された葡萄畑が連なる美しい農村地帯です。
使用する卵の数も多く、手間もかかるので、かつては祝日や日曜、特別な日に供される料理でしたが、今は名物として年中どこでも、たいていのピエモンテ州のリストランテやトラットリアで食べられる料理になっています。
伝統レシピには小麦1kgに卵黄30個も!
”タヤリン”の基本材料は、小麦粉、卵、塩。水分は足さず、オリーブオイルだけ。と言われていますが、実際は卵の大きさや小麦粉の状態、その日の湿度など様々な条件によって多少の工夫は必要で、また長い間愛されてきた料理だけに、各家庭のオリジナルレシピがあったりもするもので、「これが絶対」という決まりはありません。
いわゆる伝統主義のレシピには、小麦1kgに対し卵黄30個がありますが、地域によっては全卵の割合が増えたりすることもあります。
何れにしても、大事なのは薄くて柔らかくて、香りの良い黄金色の素敵なパスタであること!
チンチアさんと作ろう!ピエモンテ名物”手打ちタヤリン”
チンチアさんの”カラダに効く”イタリア家庭料理レッスン Vol.14(11月14日(日)19:00〜)では、チンチアさんが何十回、何百回と作ってきた手打ちタヤリンをご紹介します。ピエモンテ愛に溢れるチンチアさんのタヤリン作りのコツを覚えて、お家でも気軽に手打ちパスタを作れるようになってみませんか?
今回は、マシーンは使わず包丁で切る伝統スタイルで作る予定ですよ!
ほか、伝統キノコのトリフォラーティ(フンギ・ポルチーニ使用予定)、伝統のヴェテッロ・トンナートの豚肉バージョン(ビタミンBたっぷり)をご紹介します。
11月14日レッスンお申込み/お問合せ
画面越しに一緒に作っても、見学のみもどちらでもOK!お気軽にご参加ください♪