イタリア最南端の島、シチリアはとても温暖。春がひと足早く訪れ、2月になれば、ちらほらと花が咲き始めます。
2月後半からは、アーモンドが見頃。その花は…薄いピンクのヒラヒラとした薄い花びらは、まるで日本の桜のようでもあり、日本人の心にしっくりとくる花景色が楽しめますよ。
世界遺産・アグリジェントの神殿の谷でお花見も
アグリジェントにある世界遺産「神殿の谷」にも、アーモンドの木々があり、毎年、花盛りになる2月には「Sagra del Mandorlo in fiore アーモンド花祭り」が、華やかに開催されています。
アーモンドの花祭りでは、古代ギリシャ神殿を舞台に、コンサートや演劇、ダンス、世界民族イベントなどを開催。
古代ギリシャ神殿を可憐に彩るアーモンドの花を愛でる、幻想的な体験に加え、春爛漫に賑わうアグリジェントを楽しむことができます。
アーモンドは花も可愛いけど、もちろん実も美味しい!
アーモンドは、可愛らしい桜によく似た花が咲き誇った後…さくらんぼうではなく、青い実がつきます。その中にできるのが、皆さんがよくご存知のアーモンド(要するに種)。
初夏に青い実をつけるので、シチリアの子供達はそれをもいで食べたりしますw。
▼子供ではないですが…。
本格的な収穫は8月ごろになります。暑い盛りを待って完熟した実を収穫(アーモンド農家さんでの収穫の様子)。
シチリア菓子や料理に欠かせない食材、アーモンド
アーモンドは、シチリアの名食材のひとつです。伝統菓子にも使われているものが多く、フルッタ・マルトラーナにはなくてはならない食材。パスタの具材にもなります。
広大なシチリア島の各地で、多様な品種のアーモンドが生産されていますが、中でも名産地としてよく知られるのが、アヴォラですね!
シチリア島アーモンドの産地は数あれど、アヴォラが有名
アヴォラは、シチリア島南東の世界遺産の町ノートの近郊にある小さな町。原産種に近い独特の苦味のある希少品種”ピッツゥータ種”が収穫できることで知られています。
開花時期は、どこか日本の里山のような雰囲気になりますが、ここは地中海。太陽と爽やかな潮風を浴びて、極上のアーモンドが育っています。
アヴォラのピッツゥータ種はもちろん、アーモンドにも多様な品種があります。どのアーモンドがお好みかな?と、食べ比べできるのも、産地シチリアの贅沢かもしれませんね。
さあ、アーモンドの花が咲いたら、もう春。ここから一気に、さまざまな花が咲き始めます。シチリアにも四季折々の風景があり、各季節で美しいもの、美味しいものがありますが、2月後半から5月頃には、花が咲き乱れ天国のような風景に出会えますよ♪