シチリア風パニーノ パーネ・クンツァートとは?!
日本でもすっかりお馴染みのパニーニ (単数形はパニーノ Panino。ひとつなら、○パニーノ Xパニーニ)。
そもそも「小さなパンの意味」で、具を挟んだものも総称的にパニーノと呼ぶこともありますが、たいていはパニーノ・コン・プロシュット・エ・モッツァレッラ(生ハムとモッツァレッラチーズのパニーノ)、パニーノ・コン・ポモドーロ・エ・プロボラ(トマトとプロボラチーズのパニーノ)など、”con(with)+具”をつけます。
パンの本場シチリアでは、こういったいわゆる具入りのパニーノのほか、『パー二・クンツァートゥ Pani cunzato』なるものがあります!
シチリア語で、パーネ・コンディート Pane condito 味付けしたパンの意味で、ちょっとわかりやすくイタリア語っぽく発音して『パーネ・クンツァート Pane cunzato』と一般的には呼ばれます。
シチリアのどこでも(特に西側)、家庭でも、ちょっとしたイベントなどでも。
気軽に食べるシチリアの伝統軽食。作り方は簡単はとっても簡単!シチリアの農家さんで教えてもらった手順をご紹介します。
農家さんが伝授!本場のパーネ・クンツァートが美味しすぎる
まずは焼きたてパンに上下半分にスライス。
切った面にたっぷりと良質なオリーブオイルを染み込ませます。
アンチョビ、トマト、オレガノを載せ、再びオリーブオイルをたっぷり。
ぎゅっと合わせて、食べやすい大きさに切ったら…、
出来上がり!
レシピ…というほどのものでもない超簡単なシチリアサンド。でもこれが、すこぶる美味しい!!!香ばしいパンをパクッと食べれば、たっぷり染み込ませたオリーブオイルの芳しさがジュワ〜っと口に広がり、アンチョビの塩分とうまみ、トマトの甘みと酸味、オレガノの爽やかさが後から追いかけてきます。
地産地消の美味を集めたシンプルサンド
決め手は…素材。かつてローマの穀倉と謳われ、現在も小麦生産生産量国内No.1の地元産小麦の窯焼きパンに、極上良質なオリーブオイル。要するに、地産地消の美味を集めた一品で、香川県で出来立てうどんに生醤油をぶっかけて食べるようなものでしょうか?!
具は、トマト、アンチョビ、オレガノ…など、シチリアの名産バリエーションが伝統スタイル。ナスやズッキーニ、プリモサーレ(チーズ)などなど、地元の美味しい食材ならなんでもパーネ・クンツァートです。
これから日本にも美味しいオリーブオイルが到着する季節。素材が決め手だけに簡単だけど再現が難しい逸品ではありますが、良質小麦の焼きたてパンと極上オリーブオイルが手に入ったら、ぜひお試しください!もしくは…いつかシチリアで、本場の味をボナペティート♪