イタリアのコロナ感染状況
イタリアはご存知の通り2020年春の新型コロナ感染拡大で、厳格な全国ロックダウンを実施。その後、きめ細かい感染対策と慎重な段階的緩和により感染者数は激減し、初夏にはシチリアや南イタリアを中心に、コロナフリーの日も実現するようになりました。
が、国境解放とバカンス期間が同時に始まった夏から、再び増加…。イタリア旅行会社協会の統計によれば、今年のバカンスは9割以上が国内旅行を選択し、海外旅行も近郊が多かったようですが、旅行者や持ち帰り感染が多発したため、8月中旬からスペイン、クロアチア、ギリシャ、マルタに入国制限が追加されています。
参考2020年9月19日のイタリア新型コロナ感染データ
新規陽性者数 +1,638名(検査数 103,223)
軽症入院 2,380名
重症入院 +7名(トータル215名)
死亡者 +24名
ロンバルディア州 +243名
ラツィオ州 +197名
ヴェネト州 +186名
カンパーニア州 +149名
現在(2020年9月)1日あたりの新規感染者数が1万人を越えるフランスやスペインと比べ、ヨーロッパでは最も少ない状況ではありますが、9月から6ヶ月ぶりに学校も再開。
検査数も増大し、感染対策を常に呼びかけるなど必死の対策で秋を迎えようとしています。
アリタリア航空が日本便を来年3月まで運休決定
日本とイタリアと直行で結ぶアリタリア航空は、2021年春まで運休が決定しました。7末に再開した日本便ですが、搭乗者数が予定数に満たずキャンセルが続出していたので、致し方ないといったところ。ローマー成田/羽田、ミラノー成田の両便共に2021年3月末以降に再開(羽田便は就航)予定です。
もちろん、アリタリア航空以外にもルフトハンザ航空、カタール航空など、経由便にてイタリア〜日本の移動は可能ですが、日本からイタリアに入国した際にも、日本帰国時と同様に14日間の自主検疫義務のほか、管轄保健所への登録、接触追跡アプリのダウンロード等々が課せられていますので、引き続き注意が必要です。
在イタリア日本大使館より:
→日本ーイタリアの経由便
→イタリア再入国の制限、留意点
→9月7日首相令とイタリア国内の公共交通機関利用における留意点
日本便のように一部のロング国際線は運休にはなっていますが、イタリア国内・国際線共に運行中。アリタリア航空では9月から、新しい試みがスタートしました!
検査済みの陰性者のみで飛ぶVoli Covid-tested
”Voli Covid-tested”(新型コロナ検査済みフライト)はローマ・フィウミチーノ空港の絶大な協力の下、ローマ発リナーテ行きにて実施されます。運行中の7便/日のうち平日の午後2便が対象で、10月16日まで約1ヶ月間の予定。
感染者がいない空間は、乗客にとってとても安心感があるもの。このアイデアは、今後も続く国内・国際線、特に感染が懸念される国との往来に希望を見出すものになるでしょう。
このフライトでは、フィウミチーノ空港で迅速な抗原検査(結果まで約30分)、または72時間以内にPCR検査による陰性者のみが搭乗可。検査には、対象フライトのチケット及び、健康保険証とアリタリアのサイトからダウンロードできる自己隔離証明書の表示が必要になります。検査を希望しない、または事前に行った検査結果の表示を望まない場合は、別の便(検査対象ではない便)へ無料振替。また、6歳未満の児童は両親が希望しない限り検査免除となります。
空港検査で陽性だった場合は、即時に同空港にて綿棒によるPCR検査を実施。結果が出るまでは指定場所にて待機します。陽性の場合は、公共交通機関の使用は禁止。州が用意するバスにて、州と保健所の施設もしくは自宅に送られます。チケットは、購入日から14日以内に払い戻し、もしくは18ヶ月有効の無料チケットと交換が可能です。
「検査をして旅行」は確かに安心!イタリアは検査を受けやすい状況にありましたが、ますます簡易になってきています。今後の動きに注目していきたいところです。
ロックダウンを経て再び光を取り戻した2020年のイタリアの夏をご紹介。