風を”名前”で呼ぶロマンチックなイタリアの習慣
イタリアでは、全方向の風に名前がついているのをご存知ですか?
日本で「春一番」や「六甲おろし」など、名前がついているようにイタリアの風にも名前がついています。
こちらの画像は、「La Rosa dei Venti (風のバラ)」と呼ばれるもの。

風の吹く方向と名前を示した図で、モザイク画やマヨルカ焼きのモチーフになったり、展望台にあったり。イタリアを旅行しているとしばしば目にするかもしれませんね!
北風はトラモンターナ、南東風はシロッコ
風の名前はこんな感じです↓。
北東風:Grecale グレカーレ
東風:Levante レヴァンテ
南東風:Scirocco シロッコ
南風:Ostro オストロ
南西風:Libeccio リベッチョ
西風:Ponente ポネンテ
北西風:Maestrale マエストラーレ
中でも良く天気予報にも登場するのが、シロッコ。何もかもやる気を失わせるような乾燥した熱い風。ドライヤーを1日中浴びてるような気分になります。
特にシチリアでは、影響が多大。イタリアの南東…アフリカのサハラ砂漠あたりから吹くため、サハラ砂漠の砂が混ざっていることもあります。
そのため、車が洗っても洗っても…砂まみれ。シチリアを旅行していると結構、汚れてる車がありますが、洗車をサボっているわけではなくシロッコの影響で汚れているので甘く見てあげてほしいものです(笑)。
ほか、よく会話に登場するのは、トラモンターナ、ポネンテ、レヴァンテなど。
ちなみに、ポネンテはギリシャ神話の風の神、西風を司るゼフィロ(日本語読みではゼフィロス)と呼ばれることもあります。
風にも名前がついているなんて、なんだかロマンチック。毎日の暮らしをいちいちロマンチックに彩る風の名前。イタリアの天気予報では、これらの言葉もよく出てきますので、覚えておくと役立つかもしれません♪