イタリア人は意外に栗好き?生産量は欧州No.1!

10/06/2021

10月中旬から、イタリアでも美味しそうな栗が出回ります。実は、イタリアは栗の生産量欧州トップ。世界でも第6位で、日本(9位)より多く生産されています(2019年データ)。

イタリア全国にある栗の名産地

栗は、イタリアの北から南の各地で収穫されますが、特に知られるのが、

  • クネオ(ピエモンテ州)
  • サン・ゼーノ(ベネト州)
  • カプレーゼ・ミケランジェロ(トスカーナ州)
  • ヴァッレラーノ(ラツィオ州)
  • モンテッラ(カンパニア州)
  • ロッカダスピデ(カンパニア州)

などなど。他にもまだまだ、北から南まで、名産地(IGPDOPの産地)があります。

カスターニャ とマロンの違い

イタリア語で栗は、CastagnaカスターニャMarroneマッローネの二つの呼び名がありますが、どちらもヨーロッパ栗。ざっくりと分けて粒の大きなものをマッローネ(マロン)と呼んでいます。

”焼き栗売り”や栗ドルチェは、イタリアの秋の味覚

秋のイタリアの街角で、こんな風景を見かけたことはありますか?

これは、焼き栗売り。焼き栗”Caldarrosta”、焼き栗りを売る人を”Caldarrostaroカルダッロスターロ”と呼びます。

大きなフライパンから、細いドラム缶のような筒状の器具まで、栗を焼くスタイルはさまざまですが、紙筒みに入れた熱々の焼き立ての栗を、食べ歩くのは全国で体験できるでしょう。

近くの山へ栗拾いに行き、暖炉でカサカサカサと作る焼き栗も、また美味!日本の焼き芋並みに親しまれているイタリアの栗です。

マロン・グラッセやモンテ・ビアンコも

素朴な焼き栗以外にも、栗を使ったドルチェも秋の味覚です。例えば、大きな栗を使った”マロン・グラッセ”

ミラノやフィレンツェの老舗パスティッチェリア、ジョバンニ・ガッリやフィレンツェのジッリなどが有名ですが、イタリアの各地のパスティッチェリアで、それぞれに美味しいマロングラッセが見つかります。

栗のお菓子といえばモンブランを思い出しますが、実は、ピエモンテの伝統家庭菓子”モンテ・ビアンコ”が発祥とか。

「白い山」を意味するモンブラン(モンテ・ビアンコ)。アルプス山脈の麓に広がるピエモンテで、白く雪を被ったアルプスを眺めながら暮らす人々の間で生まれた…というのは、なんだか納得できますね。

侮れない豊富な栗の栄養素

ところで、栗の栄養価は思いのほか、高いのをご存知でしたか?

イタリアでは“pane dei poveri(貧しい人のパン)"と呼ばれるほどで、小麦粉が手に入らない地域の人々は、パンやパスタの代替に、また栗の粉で作ったパンを食べていたと言います。

カリウム、マグネシウム、リン、亜鉛などミネラル分、ビタミンもB、E、Kが豊富。また葉酸や鉄分も豊富たっぷり含まれる食物繊維で腸内環境の調子を整え、悪玉コレステロールを減らす効果も期待できます。

カロリーが高めなので食べ過ぎはNGですが、身体の調子を整え活力を与てくれる栗。

冬に向かうこれからの季節に、上手に取り入れて、冬を乗り切る準備を着々と進めたいものですね。

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チンチアさんの身体に効くイタリア料理レッスン Vol.13は、栗三昧のメニュー3品を予定しています。題して、栗タリアン Kuritalian・笑。お気軽にご参加ください♪

チンチア
チンチア
開催終了しました。ご参加ありがとうございました!

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