前回のお話: 3日目PM
霧に包まれる幻想的なオリーブ畑と老後の計画
食い倒れツアーもとい、爆買いツアーに変貌を遂げつつある今回のツアーですが、初心に戻って(※)オリーブ畑に訪れた朝。
(※もともとシチリアオリーブ収穫ツアーが発端のエミコ&サワボンツアーです)
なーんとほぼ半年ぶりに”まともな雨”が降りました。
正確には30何日ぶりらしいですが、地元の人の雨待ち感覚からすると半年ぶりレベルだそうです。
そのおかげか(?)霧に煙るツインピークス感あふれるオリーブ畑…という珍しい情景を目にすることができました。
シチリアのからりと晴れた青空をバックにしたオリーブ畑とは違って、ある意味ピエモンテらしい風景…。霧=ネビア→ネッビオーロ→バローロ。の構図があるピエモンテ。そもそも、オリーブの生産は行われていません。気候的に合わないから。
なのに、なぜここには、こんなに大量のオリーブの木々が?
オーナーのヴァレンティーノさん(↓UMAじゃないよ〜)が熱く語ってくれたところによれば、
代々ぶどう畑にしていた広大な土地を代替わりする際、先代が売ろうとしてた→それは残念→大好きなオリーブの木々を植えてみたい→トリノ大学とコラボして研究を重ね試してみたら→いい感じ。
という流れだそうです。ピエモンテでオリーブ。なんと酔狂な!と当初、周囲にも鼻で笑われたそうですが…その情熱はどこから来るかといえば、
老後の楽しみ
だそう。現在、サラリーマンとして働きながらの2足のわらじですが、定年後は好きなオリーブ栽培を思いっきり楽しみたいんだそうな。
そのための準備を30代の頃から始めてたってことで…、
なんという計画性!!!
さすがです。ゲーテも「南イタリアのヤツラは冬を越すための準備っつーものを考えないで生きていやがる」的なことを言っていましたが、冬が長い北の人は、先々の準備をする性質があるんだなー。などとしみじみゲーテってすごいなと思った次第です(←あ、そっちねw)。
さて、収穫体験です♪
ウィンウィンウィ〜ン。
人員も少なく最短で詰める便利な電動ネット。落ちたオリーブは自動的に今テナーに集まる仕組みです。
オリーブも例年より数週間早く収穫期を迎えたため、ほぼほぼ収穫が終わっていましたが、私たちのために数本、実を残しておいてくれたヴァレンティーノさん。さすがの計画性…そして「残しておいて!」というシチリアからの電話をちゃんと聞いてくれていてくれてありがとう…(涙)。ほんっとピエモンテの人とは話が早いわ(コーディネーター黒ボンのぼやき)。
キラキラ霧に濡れる蜘蛛の巣。蜘蛛の巣がかかっているオリーブの木は良い状態(雲が害虫を駆除してくれるから)。
実験も兼ねた多種のオリーブを栽培している畑なので、品種の違いも体験してみましたよ。生で・笑。
渋くて苦いオリーブの実を美味しいオイルにしてみようとした最初の人を尊敬しますね。過去の研究と発見のおかげで、今の私たちの暮らしがあるですね。ありがとう、知らない人!
今年も堪能♪初物!搾りたてオリーブオイル
収穫体験後は、オリーブオイルの製造工房へ。
タンクにはたっぷり搾りたてオリーブオイル!フィルターをかける前のオイルを柄杓で瓶に移して…、
試飲です!2016年もの3種と、搾りたてノヴェッロ2種を味見させていただきました❤。
緑色の方が、ノヴェッロです!
力強くエレガントな香り…。
焼きたてパンにたっぷりかけて…。
やっぱりこれですね〜♪♪♪
喉をピリピリ刺激する新油と窯焼きのパンがうまいったらありません!
そして、爆買いツアーの本領発揮…。まだ製品化されていないノヴェッロオイルを(無理やり)瓶詰めにしていただいた”思い出の品”をそれぞれ携え、次の目的地=ランチへ向かいました。
ポー川流域の名産米リゾットで胃腸ほっこり
山から降りた白革張りラグジュアリー号は、これでもかっ!ってくらいの平地をひた走る。北イタリア名物(?)ピアヌ〜ラ〜(平野)。延々と続くのは、収穫の終わった水田です。
いや〜平…すっごい平…すんごいたくさんお米作ってるんですね〜。
ランチは、
”米は、チカラと健康の素”
”ひと粒で300m”みたいなポスターが貼られたお米生産者さん直営のリストランテにて。
お米に対する意識が、日本人と通じるかもしれない?なんだか急に親近感が湧くポスターを眺めながらいただいたのは、カルナローリ種のお米を使った激ウマすぎるパルミッジャーノ・レッジャーノとレモンのリゾットと、7種類の地中海ハーブの”地中海七草がゆ”みたいなリゾット♪7種のハーブを再確認すると、「ローズマリー、セージ…」と列挙するうちの二つが被ってたりしたので正確には5種のハーブリゾット。
アルデンテの食感を残しながらパラパラせず、もっちりとまとまってお見事な出来栄えでした。リゾットって難しいんですよね〜。ネッチネチになったりサラサラしちゃったり。カルナローリ種がやっぱり最適のようです。
は〜うまい。ほっこりする。
小麦が続く中、久々にお米を食べると「体への吸収感が違う!」という”日本人長めヨーロッパ滞在あるある”を体験していただきつつ、胃力に余力のある人は米ドルチェや、
お米ビールも!
美味しく楽しくいただいた後は、直生お米販売コーナーでお買い物して、
ゆる怖い壁画↑にビクッとなりつつ、
次なる街へ向かったのでした。ふふふ、お菓子の街へ!