レシピ番外編 話題のシチリア食材と
バイバイブルース 晩夏のおまかせコース全記録

09/30/2018

パンテレリア島の名産尽くしのアミューズから

パレルモの名店・ミシュラン一つ星「バイバイブルース」蔵出しレシピ
今回は、趣向を変え…キッチンからではなくフロアから!

最近YUKIさんが気になってるらしいw珍しい食材と、
コースメニューをご紹介します。

アミューズは、3品。
● 燻製カンパチのパンチェッタとカッペリの葉の酢漬け、赤タマネギのアグロドルチェ
● 朝取れリコッタチーズとカリカリカッペリククンチの種ジビッボ・モストのジェラティーノ・コットをソースに
● 定番のバイバイブルース風スフィンチョーネ

まさに、パンテレリア尽くし!

カッペリはケイパーのこと。ケイパーの塩漬けは、シチリア島南側のシチリア海峡に浮かぶパンテレリア島の名産品です。

通常は、塩漬けでも酢漬けでも”花の蕾”を使うものですが、葉っぱの酢漬けが登場!
葉もしっかりカッペリの味がするんですねぇ。スーモーキーなカンパチと絶妙な合い方です。

また、カリカリカッペリは、その塩漬けをカリカリに仕上げたもの。発酵食品の旨味と酸味、サクサクした食感がほんのり甘い出来立てリコッタに相まって印象深いひと口になっていました。

”ククンチ”はカッペリの実のこと。本場シチリアでは、実の塩漬け・酢漬けが見つかりますが、種は珍しい!ケシの実のような食感ですね。ソースのジビッボは、これまたパンテレリア島の名産ぶどう品種。モストを煮詰めただけの自然の甘みが全体をまとめていました。

合わせたワインは、当然シチリア産。

シチリア島西岸アルカモに拠点を置くクズマーノのスプマンテ。コルレオーネ村の裏にある”フィクッツァの森”標高700mで栽培したシャルドネ×ピノネーロをメトド・クラッシコで。カラリと陽気でドライ。いかにもシチリアらしいスプマンテです。

大人気の赤海老のカルパッチョを加えたアンティパスト2品

さて、アンティパストは、定番人気バイバイブルースのスペチャリタ、赤海老のカルパッチョ(レシピをリンク♪)。

シチリア西岸の海マザラの赤エビと、まろやかなポテトとトロリと新鮮なイカ、マグロのカラスミと自家製マヨネーズ。どれが欠けてもこの味にはなりません。

まったくもってガーッとまとめてバクッ!と口に入れたくなる美味しさw。星付きレストランでもガンガン食べるのがパレルモ流です。

アンティパスト2品目は、エスニックな海老の炭火焼とスズキ。ターメリックとリコッタのソース!

ココナツミルクではなくリコッタなところがシチリアらしいですね。炭火焼とエスニックな風味が5皿目ですが、食欲をそそります!

ワインは、バダルッコの自然派ワイン。グリッロとヴェルデージョを昔ながらの醸造方法で造ったいわゆるオレンジワインですが、旨味の強い海老と次に続く滋味深いパスタにピッタリでした。

地中海の美味しさを凝縮して畳み掛けるプリモとセコンド

プリモは、もはや名物になったイカスミを練り込んだカバテッリ(こちらもレシピあり)!

温泉に入って、「あ〜極楽!」と思わず口から出るような、ひと口目から「は〜旨い!!!」と思わず言っちゃう味わい深さ。

イカスミとウニの贅沢な旨味の饗宴。何千年もの昔から、見た目の不気味な魚介を美味しく料理してきた人間のチャレンジ精神と食欲が、今の技術とセンスでここまで昇華されたのか……と古代人でもないのに感動してしまう精密な美味しさがあります。

そして最後を締めくくるセコンドは(ドルチェは別腹)、豚ではなくカンパチ!

カラメルソースでオーブン焼きした豚のようですが、違います。黒オリーブのペーストで包んだフワフワのカンパチ。濃密なペペローネのソースでスッキリいただきます。

白チョコとカッペリ?!シチリア尽くしのデザートへ


さて、口直しは白桃とミント。
口直し程度ではなく、パイントで売って欲しい。

ご機嫌で別腹解放しておりますと、試食して。とYUKIさんから。

ムムム…これは…

ホワイトチョコレートにカリカリカッペリが乗っている!!!

サクサク食感の塩旨味カッペリとホワイトチョコレートにランポーネの酸味とミントの清涼感。いろんな味覚をまとめた試作品をいただきながら、あーだこーだとおしゃべりさせていただいたYUKIさんは、日本出発直前。

オーナーシェフのパトリツィアさんとYUKIさんが、10月に開催される大阪のイベントに参加されます!
あべのハルカス 10月17日〜 イタリア展大阪マリオット都ホテル

日本でBye Bye Bluesの味を体験できるチャンスですね。

締めくくりは、パトリツィアさんの真骨頂。プリティなデザート。

スイカのジェーロ。ジャスミンのカリアータとシナモンのメレンゲを乗せて。スイカとジャスミンとシナモン。この組み合わせは、ザ・パレルモ!!!です。

日本人用にちょっと少なめ盛りにしてくれるメニューもあり。シチリアらしい食材てんこ盛り。パレルモを訪れたら、少なくとも1度はお邪魔したい店ですね。
Bye Bye Blues

次回は、蔵出しレシピに戻ります♪

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